和歌山市の文化財・遺跡

不老橋

詳細情報

不老橋
    読み仮名 ふろうばし
    指定 市指定文化財 建造物
    指定日 平成7年(1995)5月10日
    時代 江戸時代
    地区 雑賀・和歌浦・名草地区
    所在地/所有者等 和歌浦南/和歌山市

     不老橋は東照宮御旅所の移築に伴って、紀州徳川家第10代藩主であった徳川治宝の命により嘉永3年(1850)に着工し、翌4年(1851)に完成しました。この橋は、徳川家康を祀る東照宮の祭礼である和歌祭の際に藩主や徳川家の人々および東照宮関係者が、片男波松原にあった御旅所に向かうために通行する「お成り道」にかけられた橋です。
     橋の形状はアーチ型をしており、この時期の橋としては近畿地方周辺では非常に珍しいものです。アーチ部分については肥後(熊本)の石工集団が施工し、勾欄部分については湯浅(和歌山県湯浅町)の石屋忠兵衛が施工したと考えられています。江戸時代のアーチ型石橋としては、九州地方以外ではほとんど類例がないものであり、勾欄部分には雲をモチーフとしたレリーフがあるなど装飾的にも優れています。
     なお、平成20年(2008)6月24日には、和歌山県指定文化財(名勝・史跡)「和歌の浦」の構成要素の一つとなり、平成22年(2010)8月5日には国指定文化財(名勝)「和歌の浦」の一部となっています。

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