旧大村家住宅長屋門
詳細情報
読み仮名 | きゅうおおむらけじゅうたくながやもん |
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指定 | 県指定文化財 建造物 |
指定日 | 20180316 |
時代 | 江戸時代 |
地区 | 吹上・高松地区 |
所在地/所有者等 | 和歌山市岡山丁/和歌山市 |
長屋門とは、江戸時代の武家等の屋敷にみられる門の形式で、従者や使用人の住まう部屋である長屋と門構えとが一体となって造られたものです。どの家でも造ることができる建物ではなく、石高によって制限されていました。
この長屋門は紀州藩の中級藩士であった大村弥兵衛家のもので、江戸時代末期の建設とみられます。大村家の屋敷は、江戸後期には県庁付近の東坂ノ上丁に構えられていました。大村家9代高行は、10代藩主治宝に重用され、元々300石取りの藩士でしたが、最終的には800石まで禄高を増やしました。
構造は、木造平屋建(一部2階建)、桁行12間(約23.2m)、梁間2間半(約4.7m)、入母屋造本瓦葺(いりもやづくりほんがわらぶき)です。四角い平瓦を壁に固定し、目地に漆喰を半円型に盛って造った海鼠壁など、武家屋敷らしい重厚な外観に特徴があります。鬼瓦や軒丸瓦には、大村家の家紋である桔梗紋が入っており、大村家の屋敷の建物であったことを物語っています。
明治30年(1897)頃に現・堀止東に移築され、住まいとして利用されていました。和歌山市内に唯一残る武家屋敷の長屋門として非常に貴重なものであり、保存して後世に伝えるため、平成29年(2017)に岡公園(岡山丁)へと移築されました。