和歌山御城内惣御絵図
詳細情報
読み仮名 | わかやまごじょうないそうおんえず |
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指定 | 市指定文化財 歴史資料 |
指定日 | 令和5年(2023)3月28日 |
時代 | 江戸時代 |
地区 | 吹上・高松地区 |
所在地/所有者等 | 西高松/和歌山県立図書館 |
江戸後期から明治初期までの和歌山城内郭(ないかく)にあった建物を精密に描いた平面図です。天守を中心に方位が墨引(すみび)きされ、各郭に存在した建物、各部屋の名称、柱の位置や建具(たてぐ)等が描かれています。さらに堀の幅、石垣の高さや山の高さ等も記されています。本紙(ほんし)全体にわたって約6.5mm四方(しほう)の間隔で基準格子(こうし)がへら引きされており、1間(けん)を約2分(ぶ)に縮小しています。また、1間は6尺5寸として設定されています。
紀州藩の作事方(さくじかた)あるいは普請方(ふしんかた)が城内の建物管理のために作成したものと考えられ、原図は江戸時代後期(18世紀末~19世紀初頭)に描かれたと推定されています。その後増改築された建物があれば貼紙(はりがみ)をして更新しており、貼絵図(はりえず)としての性格も有しています。明治維新以降の藩政改革のなかで、和歌山藩の政庁(せいちょう)が砂の丸(北)に建てられましたが、本図にはその建物も貼紙されており、明治初年まで使用されていたことが窺(うかが)えます。