和歌山市の文化財・遺跡

海禅院の多宝塔

詳細情報

海禅院の多宝塔
    読み仮名 かいぜんいんのたほうとう
    指定 市指定文化財 建造物
    指定日 昭和42(1967)2月14日
    時代 江戸時代
    地区 雑賀・和歌浦・名草地区
    所在地/所有者等 和歌浦中/海禅院

     多宝塔は和歌浦に浮かぶ妹背山の山上に建てられています。妹背山は初代紀州藩主徳川頼宣の生母であるお万の方(養珠院)が徳川家康の三十三回忌に際し、その追善供養のために多数の小石に書写した法華経題目を石室に埋納した場所です。慶安2年(1649)にはその上に小堂が建てられていましたが、承応2年(1653)にお万の方が亡くなると、頼宣は母を弔うために現在の多宝塔に改めたとされています。
     平成16年(2004)に市民団体である妹背山護持顕彰会により多宝塔下の石室内の調査が実施され、全国の大名や地元の庶民が記した経石が15万個とお万の方のものと考えられる遺髪が発見されています。頼宣は多宝塔のほかにも唐門・瑞門・拝殿を設けました。
     また、海辺には水閣(観海閣)があり、参拝客でにぎわっていたようです。

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