紺地宝尽小紋小袖、藍地花菱唐草文散絞小袖、白地葵紋綾小袖
詳細情報
読み仮名 | こんじたからづくしこもんこそで、あいじはなびしからくさもんちらししぼりこそで、しろじあおいもんあやこそで |
---|---|
指定 | 国指定文化財 重要文化財 美術工芸品 |
指定日 | 昭和52年(1977)6月11日 |
時代 | 安土桃山時代 |
地区 | 雑賀・和歌浦・名草地区 |
所在地/所有者等 | 吹上 和歌山県立博物館/東照宮 |
〔種別〕工芸
紀州徳川家の初代藩主である頼宣が和歌浦に建立した東照宮には家康所用品が数多く遺されています。紺地宝尽小紋小袖は袷仕立てとした綿入れの小袖で、七宝や小槌、橘などの宝尽くし文様を藍による型染めであらわした平絹を表地にし、薄浅葱地の平絹を裏地にしたものです。藍地花菱唐草文散絞小袖は袷仕立てとした綿入れの小袖で、藍地の羽二重に絞染で大胆な花菱唐草文をあしらった裂を表地にし、薄浅葱地の平絹を裏地にしたもので、表地の絞染は安土桃山時代に流行した辻が花染の面影を残しています。白地葵紋綾小袖は袷仕立てで、胸前の2か所と袖後ろの2か所、背中の上部との計5か所に紋所風の葵紋を織りだした白地綾を表地に用い、白地の羽二重を裏地に用いています。なお、これらの類似品に当たるものが尾張徳川家や水戸徳川家にも家康所用品として伝来しています。
〔写真〕藍地花菱唐草文散絞小袖、紺地宝尽小紋小袖、白地葵紋綾小袖