音浦遺跡
詳細情報
読み仮名 | おとうらいせき |
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種類 | 集落跡 |
時代 | 古墳時代 |
地区 | 宮北・宮・宮前地区 |
所在地 | 鳴神 |
音浦遺跡は和歌山市の東部の花山西裾の微高地に広がる東西約0.1km、南北約0.4kmの遺跡です。遺跡の範囲は現時点では明確ではありませんが、過去の調査では古墳時代の竪穴住居や掘立柱建物、溝等が検出されており、集落遺跡であると考えられます。確認された竪穴住居14棟のうち7基に造り付けの竃があること、韓式系土器が多く出土するなど注目されます。
また、音浦遺跡には現在の紀ノ川下流域南岸の一帯を灌漑する宮井用水が通っており、音浦分水工で3方に分流されています。音浦遺跡の発掘調査でも現在の宮井用水に関連する可能性のある水路が確認されています。
住居址およびその周辺の遺構からは滑石製の臼玉や有孔円盤などの祭祀遺物が多数発見されているため、宮井用水や花山古墳群を背景とした祭祀遺跡としての側面も備えています。
〔写真〕竪穴住居(古墳時代)、調査区全景、土器