和歌山市の文化財・遺跡

岡山の時鐘堂

詳細情報

岡山時鐘堂
    読み仮名 おかやまのじしょうどう
    指定 県指定文化財 史跡・名勝
    指定日 昭和33年(1958)4月1日
    時代 江戸時代
    地区 吹上・高松地区
    所在地/所有者等 吹上/和歌山市

    〔種別〕史跡

     紀州藩五代藩主徳川吉宗の時代の正徳2年(1712)に建立されました。当時は、市内本町に浅野幸長の時に作られた時鐘屋敷があり、南北で呼応して一刻ごとに時を報知したといわれますが、現在は、この時鐘堂しか残されていません。
     この鐘は、藩士の登城と町民に刻限を知らすほか、出火、出水、異国船の出没など、非常時をいち早く知らせる重要な役目をもっていました。石段を登ると西向きに出入口があり、一階は土間で、四隅に二階までの通し柱があり、二階の大梁の中心から梵鐘が釣り降ろされ、撞木によって東西二ケ所から鐘を鳴らすようになっています。屋根は寄棟造の本瓦葺です。
     梵鐘は、元は大坂夏の陣で豊臣方が使用し、その後紀州藩が管理していた大筒を二代藩主光貞が、紀州粉河の鋳物師に命じて改鋳させたものとされます。

    地図