大日山35号墳
詳細情報
読み仮名 | だいにちやまさんじゅうごごうふん |
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指定 | 国指定文化財 史跡・名勝 |
指定日 | 昭和27年(1952)3月29日 |
時代 | 古墳時代 |
地区 | 宮北・宮・宮前地区, 三田・岡崎・安原・西山東・東山東地区 |
所在地/所有者等 | 井辺・鳴神/和歌山県 |
〔種別〕特別史跡
岩橋千塚古墳群中の前方後円墳で、岩橋山地の西端、標高141mの大日山山頂に位置します。平成15年度(2003年度)以降の整備事業に伴う発掘調査により、墳丘は三段構成で最下段は全長約105mの盾形の基壇で、その上に二段構成で墳長約86mの前方後円形の墳丘を構築していることが判明しました。後円部には、石棚をもつ岩橋型と呼ばれる横穴式石室が築かれています。くびれ部の東西の造り出しからは、調査により多量の形象埴輪が出土しました。
形象埴輪には、家、人物(盛装男子、武人、力士、巫女など)、動物(馬、牛、猪、犬、水鳥、鳥)、器財(大刀、胡籙、蓋など)があり、なかでも頭部の両側に顔をもつ両面人物埴輪や翼を広げて飛翔する鳥形埴輪、矢をいれる道具を表現した胡籙形埴輪は全国初例のもので、注目されます。出土した須恵器や埴輪から6世紀前半頃に築かれた首長墓の一つとみられます。
〔写真〕横穴式石室、造り出し、鳥形埴輪、胡籙形埴輪