加太春日神社本殿
詳細情報
読み仮名 | かだかすがじんじゃほんでん |
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指定 | 国指定文化財 重要文化財 建造物 |
指定日 | 昭和6年(1931)12月14日 |
時代 | 安土桃山時代 |
地区 | 松江・木本・西脇・加太地区 |
所在地/所有者等 | 加太/加太春日神社 |
本社の創建は明らかではありませんが、江戸時代に編さんされた『紀伊続風土記』によれば、当初は天照大神を祀っていたが、日野左衛門藤原光福がこの地方を支配した嘉元年間(1303~1317)に、藤原氏の祖神である春日三社を合祀し、それから春日神社と称するようになったとされます。現在の社殿は、慶長元年(1596)に桑山修理亮正榮によって建立されたもので、社殿は檜皮葺、一間社流造、千鳥破風と軒唐破風付きの建物です。建物の構造をはじめとして蟇股・欄間・脇障子などに豪華な彫刻が施されており、桃山時代の特徴をよく表しています。特に、蟇股の装飾に恵比寿、貝、海老など海に関わる題材がみられることは海村の神社として注目されます。また迦陵頻伽は仏典にあらわれる想像上の鳥で、上半身が人で下半身が鳥に表現されますが、蟇股の装飾に用いられるのは大変珍しいことです。
〔写真〕本殿、脇障子、迦陵頻伽(蟇股の彫刻)、海老(蟇股の彫刻)