和歌山市の文化財・遺跡

伊久比売神社の樟樹

詳細情報

伊久比売神社の樟樹 全景
  • 伊久比売神社の樟樹A
  • 伊久比売神社の樟樹B
読み仮名 いくひめじんじゃのくすのき
指定 市指定文化財 天然記念物
指定日 平成28年(2016)5月12日
時代 江戸時代
地区 貴志・野崎・湊・楠見地区
所在地/所有者等 市小路/伊久比売神社

〔種別〕天然記念物

 伊久比売神社は市姫大明神とも呼ばれています。楠見地区の産土神で「延喜式」神名帳に載る伊久比売神社に比定され、「紀伊国神名帳」に「従四位上伊久比売神」とあります。伊久比神社は古くから現在地にあり、楠見一帯の氏神的な神社であったことが推定されていますが、続風土記によると実際に伊久比売神社とされたのは徳川頼宣が入国して以後と考えられています。
 樟樹は本殿の両脇にあり、西側の樟樹Aが幹囲7.8m、根囲17.2m、樹高25m、樹冠直径33m、東側の樟樹Bが幹囲6.4m、根囲18.0m、樹高25m、樹冠直径30mの規模を測る大樹です。いずれも7~8mの高さで3~4支幹にわかれ、それより四方八方に枝が分かれ境内を広く覆っています。
 これらの樟樹は現在も神木として祀られており、樹勢も良好で、樹齢は推定300~400年です。また、江戸時代後期に描かれた『紀伊国名所図会』にもこれらの樟樹が神木として描かれているため、江戸時代の後期にはすでに神木として祀られていたことがわかります。

〔写真〕全景、樟樹A、樟樹B

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